Neo-Geo本体には複数の種類がある。
最も重要な区別は、
アーケード基盤 |
MVS(Multi Video System) | |
家庭用ゲーム機 |
AES (Advanced Entertainment System) |
それから、地域によっての違いがある。
日本版 | |
アメリカ版 | |
ヨーロッパ版 |
合計 3×2=6 :6種類。
ゲームROM もそれぞれに対応して、6種類ある。
ゲームのROM はカートリッジで供給される。これは業務用・家庭用を問わない。
業務用と家庭用のカートリッジは形状が違っていて互いに互換性がない。
それぞれの ゲームROM と 筺体 を互いに組み合わせてみる。
業務用と家庭用のゲームROMのカートリッジの形状が違うが
なお、MVSコンバータ(業務用のネオジオゲームROMを家庭用ネオジオ(AES)で使えるようにするもの。)というのが市販されている。
各地域のROMを挿してみると、
要するにネオジオ本体やゲームROMの型は色々あるが、中身は全部同じである。本体のBIOSだけが違う。
それで、Universal-BIOS や NEO Debug-BIOS を使うと、(BIOSを入れ替えると、改造すると、)
Universal-BIOS と、NEO Debug-BIOS について調べてみた。
●デバッグについて
デバッグ[debug]とは、プログラムの誤り(バグ)を探し、取り除くこと | |||
デバッグ用プログラム 誤りを探しやすいようにそのゲームに対し、面の選択とか、敵の選択とかアイテムの選択とか無敵とか試作のキャラ(隠しキャラ?)の選択とか色々と設定を変えてみるためのソフト |
ネオジオ ゲームROM にはもともとデバッグのためのプログラムが組み込まれています。ゲームの設定をかえたり、改造したりできるプログラムがです。
しかし、それは一般のネオジオから使うことはできません。開発用のネオジオからのみ利用できます。そして、一般のネオジオ本体と開発用のネオジオ本体を分けるものは、BIOSのみです。
開発用のネオジオは一般に販売されていません。開発用ネオジオのBIOSも公開されていませんし、Web上のどこにもありません。
そこで、有志の方が、ゲームROM のデバッグ用のプログラムを利用するために作られたのが、NEO Debug-BIOS です。家庭用のネオジオBIOSをベースに作られていますので画面は家庭用と同じです。
後に、また、別の有志の方が作ったもっと高性能で機能拡張したのが、Universal-BIOS です。
例えば、Universal-BIOSの場合、
まず、BIOSを入れ替えたいゲームを右クリック。プロパティを開く。
(neogeo.cのプロパティを開いたなら、neogeo.cをドライバとするゲームについて、一括設定できます。)
プロパティ>その他>BIOS から Universal-BIOS を選択する。
NEO Debug-BIOS ならば、 Debug MVS (Hack?) を選びます。
見て判るように、ここのBIOSを換える事により、ネオジオの機種を変更できます。
ヨーロッパ版業務用(ver.2) とかね・・・・。
Universal-BIOS や NEO Debug-BIOS に取り替えることをデバッグ化するといい、そうしたネオジオをデバッグネオジオと呼ぶらしい。
デバッグネオジオから、
デバッグ用のプログラムを利用する方法は、2つあります。
●ディップスウィッチ から行う方法
ディップスウィッチとは、基盤に付いているこんなやつです。
ネオジオには、ディップスウィッチが2つ付いています。
こんなイメージで。
私はネオジオ本体の内部を覗いたことはないので、飽くまで、イメージとして。
で、当然ゲームごとに設定の仕方があって、
Neogeo Fighters III (架空のゲーム)設定表
DIP1 | 1 デバッグオブジェクト(1Pセレクト押しながら操作) |
2 性能変化(1Pセレクト押しながら操作) | |
3 疑似フィルター&ポーズ中に2Pセレクトでスロー再生 | |
4 両者無敵 | |
5 なし | |
6 なし | |
7 ステージセレクト | |
8 JOB METER (SHADOW) | |
DIP2 | 1 連射モード |
2 サウンドテストメニュー | |
3 スコア表示&リュウケン使用 | |
4 CPU VS CPU | |
5 なし | |
6 なし | |
7 当たり判定表示 | |
8 タイマー停止 | |
※リュウケン使用法 HOW TO PLAY 画面でDIP 2-3をONにして キャラ選択画面の!にカーソルを合わせ、 スタートを押しながらカーソルを2つ下に移動させると リュウケンを選択することができます。 |
・・・・と、まあこんな感じで・・・・
実際のディップスウィッチ設定表は、
NEO-GALLERY さんや、
黒瓜飛行場さんで公開されています。
エミュレータに於いて、MAMEでは、このようなディップスウィッチを直接使うことは出来ません。nebulaやkawksでは直接使えます。
だけれども、デバッグモードからは、ソフトウェアから、ディップスウィッチの設定を換える事が出来ます。
通常はソフトウェアから行います。
●デバッグモード
◆NEO-Debug-BIOSの時、デバッグモードに入る方法。
2P [ (select) + (C) ] |
(2P play時 に、 (select)ボタン と Cボタン を同時押し。)
MAME でネオジオをする場合、普段は(select)ボタンが存在しないようです。
しかし、家庭用ネオジオ(AES)として起動させると、
1P play 時 | →→→ | 1P(select) 出現 | 7 | |
2P play 時 | →→→ | 2P(select) 出現 | 8 |
となるようです。
つまり、
NEO-Debug-BIOSは家庭用(AES)のBIOSをベースに作られているので、この辺は家庭用と同じです。だから、Debug MVS (Hack?)だけれども、(select)が出現します。
この事はMAMEに関する設定のどこにも載ってなく自分で手探りで探すしかありませんでした。
出現条件があるので、苦労しました。やっぱりどこにもないのか・・・・・と思われるので・・・
NEO-Debug-BIOSには欠点もあります。それは、
テストモードに入る事が出来ない。(インカム集計とかできない。)(家庭用ネオジオBIOSをベースにしてるから。)
デモが1ループするたびに設定が初期化され、もう一回設定し直さなければならない。
などです。
それらの欠点を直し、さらに機能拡張したのが、Universal-BIOS です。
◆Universal-BIOS の時のデバッグモードへの入り方。
・・・・・いや、別に入らなくとも現れるのだが・・・・、
ゲームを起動させた時や、リセットを押した後は以下のような画面が現れます。Splash screenと呼ぶらしい。
で、以下のようなコードの入力を行うと色々な設定ができる・・・
上の画面の時のみ A+B+C UNIVERSE BIOS メニュー A+B+C+D メモリーカード マネージャ B+C+D テスト モード (MVS only) A+B+D ハードウェア テスト (AES only) A+B+C+D (2pから) コントローラ テスト いつでもOK (start)+(select) ゲームメニュー (start)+(coin) (start)+A+B+C
これらについては、また、項を改めて説明します。